鋼材
青紙二号(安来青鋼二号)
口金
水牛ツノ
柄
朴天然木
サイズ
長さ 320 × 幅 56 × 厚さ 20 mm
刃渡り
165 mm
重さ
152 g
生産地
兵庫県 播州三木 & 大阪府 堺
軽さ
切れ味
研ぎやすさ
錆びにくさ
About Blade
刃について刃の鋼材にプロ用和包丁に用いられる高級鋼である安来鋼(やすきはがね)の「青紙二号」を使うことで、非常に鋭い切れ味を実現しました。「青紙二号」は鋭い切れ味が永く続き、滑らかに切れ、さらには研ぎやすいという特徴もあります。
鋭い切れ味を実現するため刃に鋼を使用しており、サビが出やすい刃になっておりますが、焼入れ時にできた黒い膜でサビを目立ちにくくしました。
About Handle
柄について硬く、水に強く滑りにくい天然朴(ほう)の木材を使用し、握りやすい栗形のシノギ型にすることで、手に良く馴染み、使うごとに風合いを増す、黒い刃とのコントラストが美しい柄に仕上げました。
持ち手と鋼材をジョイントしている口金には、1頭の水牛から生涯たった2本しか取れないツノ材を使用。水に強く非常に硬い素材のため長期間に渡ってご愛用いただけます。
※柄のシノギ型は右利き用です。左利きの方には、 「生紬 / SHIRUKU」 「波舞 / NAMIMAI」 をお勧めします。
Producing Area
この包丁の産地について
林金物では最高の品質を追求するため、製造工程である刃の鍛冶/刃付け/柄合わせをあえて一つの産地で作り上げるのではなく、各商品に最もふさわしい産地で順に製造をしていく形を取っています。
そして、屈強で無骨な中にもどこか温かみを感じる「玄粋」は福井県/武生と大阪府/堺で作られています。
播 州 三 木 Banshu-Miki, Hyogo
神戸から電車か車で六甲山などを越えて、北西へ1時間ほど行った所にある街、兵庫県三木市。
かつて戦国時代に三木の地で武将同士による大きな戦いが起きて街は焼け野原となってしまいましたが、その戦いに勝った豊臣秀吉が復興事業を行い、日本各地から街の復旧のため大工職人が集まり、それに伴って彼らに必要な大工道具を作る鍛冶職人が増えていきました。
その後、大工職人が出稼ぎで日本各地へ赴くことで彼らが使う大工道具の評判が全国に広がり、三木は刃物を含めた金物の産地として有名になっていきました。現在は、伝統的な大工道具をはじめ、近代的な金物製品を生産する日本屈指の金物産地として発展しています。
この地域周辺で作られている金工品は播州三木打刃物と呼ばれ、主には土佐打刃物などと同様に、鉄を叩いて作る鍛造の技術を用いて作られています。
職人の手作業で作られているため大量生産はできませんが、自由に鋼材を鍛造して刃物を作るため、小刀やノミ、カンナといった日用品から、建設に使われる工具まで、現在も昔ながらの製法で多種多様な刃物を製造している点が特徴といえます。
堺 Sakai, Osaka
大阪府の中でも大阪市に次いで2番目に人口が多く、大阪でも南エリアのベッドタウンである堺市。
堺は古墳が数多く点在していることで有名ですが、かつてその古墳群を作る土木工事に必要であった工具を製造するために日本全国から鍛冶職人が堺に集まって住みつき、鍛冶の技術が発展したと言われています。
その後、江戸時代に幕府の令により、堺の専売として煙草の葉を刻む「たばこ包丁」が堺で作られるようになることで堺が刃物の町として有名になり、刃物を作る技術が時代の流れとともに堺の刃物職人達に脈々と受け継がれ、現在に至るまで最高品質の鋭い切れ味の包丁が生産されています。
堺刃物は、その地域の中で分業体制が取られています。
1本の包丁が出来上がるまでには、火造り鍛造、刃付け、柄付けなどそれぞれの工程を専門の老舗業者が担っており、包丁の形になるまでをざっと見積もっても30以上の工程を経て作られています。
堺で作られる包丁の特徴は、優れた鍛冶技術と、切れ味の決め手となる刃付け技術の高さにあります。
和食や割烹など、プロの料理人に使われている和包丁の90%以上が堺産の包丁とも言われており、世界に誇る日本の刃物文化を古くから牽引しています。
Precautions For Use
ご使用上の注意刃を錆びさせないために
- 調理後は食器用洗剤で汚れをキレイに落とし、乾燥した布で水分を完全に拭き取ってから保管してください。
- 切れ味は抜群ですが錆びやすい鋼材を刃に使用しているため、濡れたまま30分以上放置したり、自然乾燥させないでください。
刃を劣化させないために
- 食洗器は絶対に使用しないでください。
- 刃を火で炙ったり、オーブンに入れたりしないでください。殺菌する場合は、熱湯で消毒してください。
刃を欠けさせないために
- 金属や石、ガラス製のまな板などの硬い物の上では使用しないでください。
- 冷凍食品や骨付き肉など硬い物を切るのに使用しないでください。
- 包丁を何本も同じ引き出しに入れると刃同士がぶつかり欠ける可能性があるので、一緒に入れないでください。
安全のために
- 取り扱いの際は刃先に充分注意してください。
- 常に乳幼児の手が届かない安全な場所に保管してください。