鋼材
青紙スーパー(安来青鋼スーパー)
口金
水牛ツノ
柄
朴天然木
サイズ
長さ 320 × 幅 53 × 厚さ 22 mm
刃渡り
165 mm
重さ
119 g
生産地
高知県 土佐 & 大阪府 堺
軽さ
切れ味
研ぎやすさ
錆びにくさ
About Blade
刃について昔から日本の包丁に伝統的に使われている鋼の中でも最高峰の鋼材である「青紙スーパー」を使用することで、他に類を見ない圧倒的な切れ味を実現しました。
そして、刃にハンマーを打ち付けて出来る槌跡は力強い表情を生むだけでなく、食材を切った時に刃の面との間に空気が入り込むことで食材が刃に付きにくくするといった実用的な機能を持っています。
鋭い切れ味を実現するため刃に鋼を使用しており、サビが出やすい刃になっておりますが、焼入れ時にできた黒い膜でサビを目立ちにくくしました。
About Handle
柄について
硬く、水に強く滑りにくい天然朴(ほう)の木材を使用し、握りやすい栗形のシノギ型にすることで、手に良く馴染み、使うごとに風合いを増す、黒い刃とのコントラストが美しい柄に仕上げました。
持ち手と鋼材をジョイントしている口金には、1頭の水牛から生涯たった2本しか取れないツノ材を使用。水に強く非常に硬い素材のため長期間に渡ってご愛用いただけます。
※柄のシノギ型は右利き用です。左利きの方には、 「生紬 / SHIRUKU」 「波舞 / NAMIMAI」 をお勧めします。
Producing Area
この包丁の産地について
林金物では最高の品質を追求するため、製造工程である刃の鍛冶/刃付け/柄合わせをあえて一つの産地で作り上げるのではなく、各商品に最もふさわしい産地で順に製造をしていく形を取っています。
そして、圧倒的な切れ味と存在感が印象的な「玄槌」は高知県/土佐と大阪府/堺で作られています。
土 佐 Tosa, Kochi
世界的に土佐犬でも有名な土佐市を含む高知市を中心としたエリアでは、広い範囲で刃物作りの文化が息づいています。
刃物作りの歴史は古く、戦乱が続く1500年代に、土佐に移り住んだ五郎左衛門吉光派が優れた刀鍛冶として活躍したのを始め、399軒の鍛冶屋が武具刀剣類を供給していたと言われています。
元々高知は良質な木材産地として知られ、江戸時代初期に財政が逼迫した土佐藩が新田開発や森林資源活用に乗り出した結果、農業や林業用刃物の需要が増え、鎌やナタ、斧や鍬の生産が盛んになり、刃物の生産量と品質が飛躍的に向上していきました。
高温に熱した鋼材を叩いて延ばし広げる事によって、自由に形を作る自由鍛造が特徴です。
土佐打刃物は、全国各地から形状や重さの違う刃物の注文を多く受けていたため、現在でも原寸と形を書いた紙一枚だけで製造を受けている所も存在するようです。
手で作っているため大量に製品を作ることは難しいですが、用途に応じて少量多品種の刃物を作れることが大きな特徴です。反対に、決まった型が無いため鍛冶師には熟練の技が求められます。
堺 Sakai, Osaka
大阪府の中でも大阪市に次いで2番目に人口が多く、大阪でも南エリアのベッドタウンである堺市。
堺は古墳が数多く点在していることで有名ですが、かつてその古墳群を作る土木工事に必要であった工具を製造するために日本全国から鍛冶職人が堺に集まって住みつき、鍛冶の技術が発展したと言われています。
その後、江戸時代に幕府の令により、堺の専売として煙草の葉を刻む「たばこ包丁」が堺で作られるようになることで堺が刃物の町として有名になり、刃物を作る技術が時代の流れとともに堺の刃物職人達に脈々と受け継がれ、現在に至るまで最高品質の鋭い切れ味の包丁が生産されています。
堺刃物は、その地域の中で分業体制が取られています。
1本の包丁が出来上がるまでには、火造り鍛造、刃付け、柄付けなどそれぞれの工程を専門の老舗業者が担っており、包丁の形になるまでをざっと見積もっても30以上の工程を経て作られています。
堺で作られる包丁の特徴は、優れた鍛冶技術と、切れ味の決め手となる刃付け技術の高さにあります。
和食や割烹など、プロの料理人に使われている和包丁の90%以上が堺産の包丁とも言われており、世界に誇る日本の刃物文化を古くから牽引しています。
Precautions For Use
ご使用上の注意刃を錆びさせないために
- 調理後は食器用洗剤で汚れをキレイに落とし、乾燥した布で水分を完全に拭き取ってから保管してください。
- 切れ味は抜群ですが錆びやすい鋼材を刃に使用しているため、濡れたまま30分以上放置したり、自然乾燥させないでください。
刃を劣化させないために
- 食洗器は絶対に使用しないでください。
- 刃を火で炙ったり、オーブンに入れたりしないでください。殺菌する場合は、熱湯で消毒してください。
刃を欠けさせないために
- 金属や石、ガラス製のまな板などの硬い物の上では使用しないでください。
- 冷凍食品や骨付き肉など硬い物を切るのに使用しないでください。
- 包丁を何本も同じ引き出しに入れると刃同士がぶつかり欠ける可能性があるので、一緒に入れないでください。
安全のために
- 取り扱いの際は刃先に充分注意してください。
- 常に乳幼児の手が届かない安全な場所に保管してください。